食文化の違い 青森県のりんご 北の街社より
フランスのホテルでの朝食
外国を旅行すると、いろいろなりんごにお目にかかります。どの国のりんごを見ても見た目は日本のように大きい立派なりんごだけを揃えて店頭に出しているのは珍しいと思いました。
外国の市販されているりんごを購入して、日本のりんごと比較したかったのですが、生の果実を購入して日本国内に持ち込むわけにもいきませんのでそのままになっていました。 機会に恵まれ、フランスのホテル朝食にデザートとして出されていたりんごの写真が手に入りましたので、日本のりんごと比較してみました。 ホテルでは各品種の、色とりどりの小型りんごとオレンジが、かごに山盛りにされて食堂に出されます。一個まるまる食べることが出来るような150g〜200gの小さいりんごだけです。 客は自分で皮をむいて食べるか、表面を少し拭いて丸かじりすることになります。りんごの姿・形はあまりぱっとしませんが、完熟して美味しいりんごだけでした。 りんごをこのように使うのであれば、一人で食べきれないような大きなりんごは使いにくいことになります。しかし、フランスでも、街に出てスーパーを覗きますと、ホテルのりんごより一回り大きいりんごがたくさん売られています。立派なホテルでは小さいりんごを使い、大きい果実は各家庭で利用されるのでしょうね。
イギリス輸出サイズの王林
1991(平成3)年の台風19号は、りんご関係者には忘れられない台風です。樹上のりんごはすべて叩き落とされ、その年の仕事がなくなってしまったりんご関係者も多かったと思います。弘前市の片山りんご有限会社の片山寿伸氏もそうだったようです。 「暇ならばスペインでりんご栽培を指導して欲しい」という依頼があり、1年間現地に出かけたそうです。それが縁で現地の農園から、イギリスの商社を紹介されます。イギリスには日本で普及している王林という品種がありませんので、試しに輸出しましたらそれが気に入られたそうで、1999(平成11)年から毎年輸出しているとのことです。何が原因で何が起こるかわからないものですね。
ところで、面白いことに英国輸出サイズ王林は、横径65mm〜80mmの黄色くないものだけです。 津軽では、直径70mm以下のりんごは、「ピンコ玉」といわれる屑りんごです。屑りんごといっても、味が悪いわけではありません。美味しいりんごなのですが、店頭に並ぶことはありません。大部分が1個1円程度で果汁原料に回されてしまいます。もちろん、生産原価にもならない値段です。しかし、驚いたことにイギリスでは小型の青りんごが4個400円で販売されていたそうです。
反面、中国では、王林のように、緑または黄色い品種は、中国では評判が悪いそうです。ところが、黄色や緑のゴールデンデリシャスやグラニースミスなどは欧米では好まれます。その国ごとにりんごの色の好みがあるのでしょうか。イギリスの消費者は黄色よりも緑が好きなのでしょうか。
大きさの好みも面白いと思います。イギリス・フィンランド・スウェーデン・ノルウェー・デンマークなどは小さなりんごが好まれます。
それぞれ好みの違いがあるものですね。色・形・大きさ・品種・・・おそらく食べ方も・・・食文化の違いはりんごですらあるのですね。
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